不必要な善意 

わが庭の 宮居に祭る 神々に 世の平らぎを いのる朝々 (昭和天皇)

◎  皇統の虚実を考える 


この話を書くといろいろと物議を醸す事になるかもしれないと

控えていたのだが・・・


私の個人的な認識では、皇紀2600年など「眉唾」だと思っていて

皇位継承も「血の継承」などは途中からであり、幾度かの易姓革命

が起こって、「血脈」もそれほど重要視する話ではないと感じている


皇室愛を強く感じている方には申し訳ないが、私の本心である


「我が家の先祖は関ヶ原の戦以来の武士で・・云々」

そんな話を聞いたことが有る

その根拠は「先祖が書き残した文書(もんじょ)」に拠るものだと言う

書いてあるから事実なら、朝日新聞を非難・否定することはできない(笑)


我々日本人が「皇室」と認識しているのは、日本書紀から後の「史書」に

書かれていることから導き出されている「史実と言われるもの」によって

であり、観てきたわけでもない話なのである

では、お前さんは何を知っているのだ? と言われそうだが、正直なところ

全く分かってなど居ない(笑)

「日本書紀」というものを【信じるに足る灯り】とは思えない事は間違いない

と私は確信しているだけである


たとえ話になりますが・・・

文科省から百年後の日本人に宛てて、「先祖の事」を書いてください

それをタイムカプセルにしますから・・という依頼が来たとします

貴女・貴男ならどう書きますか?


私の曽祖父は、女を見たら強姦して歩き、大酒呑みで仕事もせず

母親の収入で遊んで暮らしていました・・・


そんな事を書く人は稀(まれ)だと思います

書き残すには理由(わけ)が有り、たとえ先祖であっても「誇りたい」と

考えるのは人情です


もう一つ、人間国宝にもなった「紙漉きの匠」が手作りした数量限定の【和紙】を

頂戴して、何か書いてくださいと言われたら、何を書きますか?


「今日は二日酔いです」とは書かないでしょうし、「金が欲しい」と書くのでしょうか?

貴重な和紙に何を書くか、書かねばならないこと、書き残すに値するものを書くのが

常識というやつだと思っています


日本書紀に「不思議」「非常識」が散見することからも、「信じるに足る」史書とは

思いたくないと言うのが本音でしょうか(笑)


日本書紀は大和政権(日本国家)が公的に作らせた「国史」です

そのような国史に、「先祖の非道」を書き残した意図に強い興味を感じています


第二十五代 武烈天皇

小泊瀬稚鷦鷯尊(おはつせのわかさざきのみこと)

生没年不詳 在位不詳 

日本書紀の即位前の記述には・・・

《 成人されると刑罰の理非の判定を好まれ、法令に通じ、日が暮れるまで

政務を行い、隠れた冤罪も必ず明らかにし、訴えを断じても道理に適って

いた 》 とある

同じ日本書紀に、妊婦の腹を裂いたり、生爪を剥がしたり、頭髪を抜いたり

矢で射殺したり、昼夜を問わず酒色におぼれていたとされる記述が残る


では「古事記」はというと

《 小長谷若雀命(おはつせのわかさざきのみこと)は、長谷の列木の宮に

いらっしゃって、天下を治めること八年であった。この天皇は太子がなかった。》

という記述で、残虐行為には何も触れていない・・・


どうしてこの武烈天皇を残虐非道な天皇に仕立て上げなければいけなかったのか

それが一番の関心事なのである



簡単に考えれば、日本書紀を編纂した時代の天皇と、武烈天皇は血統が違う

から、いくらでも「悪し様」にいう事ができた

いや、違うからこそ、最大級の貶めをする必要があったのではないだろうか?

古事記や日本書紀の記述の凡その部分を信じるなら、武烈天皇は仁徳天皇系

である

その仁徳天皇ですら、謎の多い天皇である

何と言っても、仁徳天皇の父親は「応神天皇」、つまり【誉田別尊(ほむたわけ)】

という、八幡神と言ったほうが判りやすいかもしれないが・・・

その応神天皇の母親は「神功皇后」なのだから、実在を疑われても仕方あるまい


その仁徳系の天皇に第21代 雄略天皇という人がいたが、この雄略天皇も

「有徳の天皇」という評価と、残虐非道な天皇という二つの評価が残る


武烈天皇は「太子が居なかった」という記述からも、皇統(血脈による)が

途絶えたと考えるべきで、同じような記述が残る雄略天皇の時、若しくは

第22代 清寧天皇の時にも仁徳系(応神天皇系)が途絶えたと考えられる

つまりは、日本の古代天皇は血統で繋がって(即位して)きたわけでは無かったとも

考えられないだろうか?


万世一系と言う耳障りの良い言葉は嫌いではないし、自分の祖国が世界に誇れる

長い歴史のある家の元に繋がってきたと思うのも決して嫌ではない

しかし・・願望だけで自分の気持ちを誤魔化したくはないのが本音である



誇りとは相手(他者)に「ひけらかす」べきものだとは思わない

たとえ、皇統が100代であろうと、80代であろうと、長さではなく続いてきた

結果が大事なのだと思っている


捻じ曲げられた皇統の歴史について、しばらくの間自分なりに時間をかけて

書いてみたいと思っています。

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おっしゃる通り。

長屋の爺殿 こんばんは。お邪魔します。

高校の日本史の副読本が日本書紀(勿論簡略版ですが)でした。

どこまで簡略化しているのか分かりませんでしたが、「これは、血統という点では皇統は途絶えているな。すると、血脈では○○家の方が長い可能性がある?」
と読みました。

無邪気に「この点を今上天皇や○○家の当代は、どう考えているのか尋ねてみないな。」などと思い浮かべもしました。

随分と謎を提供してくれる副読本でした。


謎と言えば、万葉集も私にとっては謎だらけです。
興味が尽きません。

2016/05/10(火) |URL|AKI [edit]

血とみるか家門と見るか

AKIさん こんばんは

万世一系なる言葉も明治の反逆者が考えた「お題目」であり

たとえ養子を迎えても、伝統と格式を護っている日本の「名家」

が歴然と存在しているのです

あくまでも天皇家は「祭祀王」の家系として、綿々と繋がり

君臨してきたと私は思っています

2016/05/10(火) |URL|長屋の爺 [edit]

お邪魔します

私は、不敬というか不遜というか、不謹慎と申しますか、
御皇室は日本の誇りとなりうる飾りであればそれでいい、
と、そのように思っています。
それ以上ではありません。

秋篠宮殿下ご夫妻が今イタリアにいらしていて
ペルージャの近くの町にもお出でになります。
イタリア人は自分たちの王家を追放したせいもあるのか、
王家に対して思い入れというのはないようで、
先年、今上陛下が見えた時には
物珍しさをもって見ていたようですが、
今回はどうでしょう。

私は紀子様の影響下で、動画で手話を習い始めました。
彼女が皇后陛下になってくださったら
大層嬉しいですけれど、これもまた不謹慎な考え方ですね。

今回は特に長屋殿に共感いたしました。
御皇室については左、と言われる人達の方が
覚めた目で見ているように思います。

どこかで書いた記憶がありますが、
皇室の歴史の事実を知りたい、私の興味は
そこに尽きます。

御身体をどうぞ大切に。
みこ様も大切に。
エントリーをお待ちしています。


2016/05/11(水) |URL|ミルティリおばさん [edit]

百人百様で良いと思います

ミルティリおばさん こんばんは

お久しぶりですね

天皇や皇室に対する「思い」は、個人差があって然るべきと思います

私は 【痘痕(あばた)も靨(えくぼ)】 が大嫌いでして

個人に心酔したり、何かに過剰に傾倒することを善しとしない性格です

私は皇室は存在すべきと思っていますが、存在理由と存在使命は譲れない「条件・前提」だと思ってもいます

金太郎飴のような人間ばかりの今の日本に「失望」している長屋の爺

甘くても、すっぱくても、形がいびつでも、「いちご」には変わりはありません

皇室の歴史とてどんな史実でも、「皇統の歴史」に変わりないように感じています

その後、国民一人一人が、どう感じて、どう思うのかは、別の問題かもしれません

2016/05/11(水) |URL|長屋の爺 [edit]

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