不必要な善意 

わが庭の 宮居に祭る 神々に 世の平らぎを いのる朝々 (昭和天皇)

◎  天皇を神にしたがる日本人 


私は読者が考えるような信心深い人間ではない

自宅の神棚に天照皇大神、氏神、などを拝しているが

アマテラスが女神だとは信じていないし、現存の神社でも

疑う気持ちで観ている物も少なくない


理由は簡単で、今の神社とは明治の政治的思惑で整備され

飾り立てられたものが多いからである(例外はあるが)


白峰宮(しらみねぐう)

讃岐の白峰寺(しろみねじ)に祀られていた崇徳院の霊を

1868年(慶応4年)に京都に移し祀られた

さらに淡路廃帝(大炊王)が、明治6年に合祀された

昭和15年、白峰神宮と改称された


水無瀬宮(みなせぐう)

承久の乱で敗れて配流された三人の上皇を祀る神社

隠岐に流された 後鳥羽上皇(ごとばじょうこう)

阿波に流された 土御門上皇(つちみかどじょうこう)

佐渡に流された 順徳上皇(じゅんとくじょうこう)

明治6年、畿内に戻され水無瀬宮に祀られた

昭和14年、水無瀬神宮に改称された


橿原神宮(かしはらじんぐう)

明治23年、日本書紀のいう神武天皇即位から2500年

の節目の年であることから、橿原神宮に祀られた

そもそも神武天皇と言うのは「忘れられた天皇」であった

明治になるまで、山稜など何処が墓所かもわからない状態だった

天皇家が人皇初代の神武天皇を意識していたかなど疑問と言える

現在の神武陵・山本ミサンザイ古墳ですら不可解なのである


平安神宮(へいあんじんぐう)

明治28年、平安遷都から千百年にあたることから、記念事業として

桓武天皇を祭神として創建された神社

贅を凝らした本殿、拝殿、応天門を模した神門などが一万坪の敷地

に復元された

昭和15年、平安京最後の天皇・孝明天皇が合祀されている


明治神宮(めいじじんぐう)

大正9年、明治天皇・昭憲皇后を祭神として創建された

明治期から続いた天皇の神格化の最終形といえる神社である

今の時代なら「神とは何ぞや」と思う人もいるだろうが、この時代は

それが当然と言う認識だったのかもしれない


近江神宮(おうみじんぐう)

昭和15年、天智天皇ゆかりの地・大津に創建された神社

日中戦争の最中であり、翌年には真珠湾奇襲が行われた

政治目的とも受け取れる創建には、誰かの思惑が反映された

可能性すら感じてしまう

なぜ天智天皇だったのか?

その答えは不明だが、藤原の末裔とされる者たちの意思が

形になったのか・・・そして壬申の乱が政治クーデターではなく

大化の改新と呼ばれた事情ではなかったか・・・


怨霊として祀られた天皇以外で、神として祀られたのは神武天皇が

最初である

それまでは天皇は人間として、寺院や宮中・黒戸に祀られていた

紛れも無く天皇家は「仏教徒」の家系だった証拠なのではないだろうか

つまり天皇が神として祀られたのは、明治23年が最初と言う事になる



ハッキリ言えば、八幡さまで有名な八幡宮の祭神・応神天皇は

八幡宮とは無関係な天皇なのである(反論はご容赦ください)



香椎宮(かしいぐう)

神功皇后が仲哀天皇を祀るために作ったとされる神社だが

平安時代までは神社として扱われず、香椎廟(かしいびょう)と

呼ばれていた

廟とは祖先の霊を祀る「みたまや」の類である

祖霊として祀ったか、仲哀天皇は神託を信じないで非業の死を

迎えたと言うのだから、怨霊として祀られたのかもしれないが

廟と呼ばれていたからには、神社であるはずがないと思っている



此処まで書いてきて、なんとも不謹慎な爺に思えるだろうな・・・

と思っているけど、本来の神社とは天皇とは次元の違うところで

庶民の信仰を受けていたと思っている

その日本人の古代から受け継いできた「精霊信仰」を政治に

利用し、改竄・捏造した明治期の先人たちに不快感を感じている


私が祭神名に流されることなく、その神社におわす神(精霊)に

手を合わせ首を垂れるのは、そういう意味なのである


二拝 二拍手 一拝 なども、明治に統一(強制)されたものだろう

参拝の仕方が違うなどと他人に言う人は、参拝作法がいつ決められたか

調べてみることをお勧めする

つまりは、どんな形であれ、どんな祭神名であれ、どう向き合うかが大事だと

私は強く感じているだけなのだが・・


どう考えるか、どう解釈するか、どう向き合うかは個人の裁量で

百人居れば百通りの解釈があり、神さまに向き合う術がある


おそらく私のような考えは神道を学ばれた方から観れば「邪道」

であり、暴論であると思う

しかし、答えの無いのが「宗教」であり「信仰」なのだと、長屋の爺流に

思っているのが正直な話なのである

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