不必要な善意 

わが庭の 宮居に祭る 神々に 世の平らぎを いのる朝々 (昭和天皇)

◎  日本人の感性 (色彩) 

色というのは人間に大きな影響を及ぼす

特に「日本人」は【色彩】に驚くような

特殊性を発揮している

私の知る限り、色の表現の豊富さ・多彩さは

日本人が他を圧倒していると自負しています


江戸時代、幕府は庶民に対しても、贅沢を

禁止しさまざまな制約を課した

ところが江戸の庶民は、その制約の中でも

自由に色を楽しんでいた

自由というのは制約の中にあってこそ、そのエネルギー

が最大限発揮されるものだと痛感します

野放し状態に素晴らしい「自由な感性」は花開かない

つくづくそう思います


江戸時代、庶民に許された着物などに使う

「色(色彩)」は3種類に制限された

茶色 ねずみ色 納戸色

ねずみ色は「灰色」のこと、火事の多かった江戸では

火事を連想させる「灰」は使わなかった

納戸色とは、納戸を開けた時の薄暗い空間の色

どちらかといえば「紺色」に近い色のことです

この三色を江戸っ子のセンスで素晴らしい色彩の

着物に仕上げてしまいました

茶色には、海老茶(えびちゃ)・白茶(しらちゃ)

・江戸茶(えどちゃ)・蒲茶(かばちゃ)・鶯茶(うぐいすちゃ)

・千載茶(せんざいちゃ)・団十郎茶(だんじゅうろうちゃ)

・利休茶(りきゅうちゃ)など48茶と呼ばれる茶色を作った

(実際は100種類ほどあると言います)

というより、茶色の微妙な違いを細かく区別したと

言うほうが正解でしょうか・・・・


鼠色も、藤鼠(ふじねず)・茶鼠(ちゃねずみ)・江戸鼠(えどねず)

・利休鼠(りきゅうねずみ)・桜鼠(さくらねず)・梅鼠(うめねず)

・源氏鼠(げんじねず)・鳩羽鼠(はとばねずみ)など・・・

鼠色も100種類に及びます

これを 【四十八茶 (しじゅうはっちゃ) 百鼠(ひゃくねずみ)】

と呼ぶそうです


北原白秋の「城ケ島の雨♪」 の中にも【利休鼠】の歌詞が

使われていて、そのいくつかは耳にしたことがあります


さらに地味な表地とは違い、見えない部分の裏地に

正絹の派手な染色の生地を使い、「お上」に対し

意地を通すところなど、これぞ【粋】の手本と言いたく

なります (これを称して「裏をかく」ともいうそうです 笑)


地味な着物の間から「チラリ」と見える派手な色

これを見逃さないのが「通(つう)」というもの・・・


真っ向から反発するのではなく、制約・制限の垣間を

縫って楽しんでしまう先人たちこそ【粋(いき)】と

言うのでしょう

                  

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